ケーススタディ - Sleep Cycle × Adjust

Sleep Cycleは、睡眠の質を高めるための高度な睡眠トラッキングアプリです。最先端の音声分析技術を活用しているため、手首や指、顔などの体の一部に装着して使用する電子機器のようなウェアラブルデバイスが不要で、アプリが睡眠パターンをモニタリングし、いびきや寝言、咳など、睡眠中の音を検出します。主要機能は高性能な目覚まし時計で、自然な目覚めに近い感覚で目覚めることで爽やかに一日のスタートを切れるように、最も眠りが浅くなるタイミングで起こしてくれます。

Sleep Cycleでは、マーケティングの取り組みを拡大させて、競争の激しいヘルス＆ウェルネスカテゴリーで持続可能な成長を遂げたいと考えていました。そのためには、オーガニックトラフィックがカニバリゼーションによりペイドキャンペーンの成果として計上されないようにする必要がありました。

また、AppleによるSKAdNetwork(SKAN)を導入していたことも、iOSにおける計測を複雑化させる要因となり、不明瞭なデータを理解するための革新的なソリューションの必要性が高まりました。さらに、同社が目指している製品のイノベーションとハイパーローカリゼーションを実現するためには、ニッチな市場の潜在的ユーザーにアピールすることが不可欠でした。こうした課題によって、アプリマーケティングの複雑さに取り組んで大きくナビゲートしていくのに、包括的なモバイル計測パートナー（MMP）が必要となったのです。

Sleep Cycleは7年以上に渡りAdjustを使用していましたが、さらなる詳しいインサイトを得てアプリをレベルアップさせるために、Adjustの新しい機能を使い始めました。Adjustのインクリメンタリティへの先行アクセスにより、同社は個々のマーケティングの取り組みにおいて明らかな効果を確認することができました。

Adjustの優れたインクリメンタリティ分析によってインクリメンタル値を測ることで、Sleep Cycleはデータに基づき、現行のマーケティングアプローチを継続するか否かの意思決定ができるようになりました。こうして、新たに得られたインサイトにより、マーケティング戦略や新しいチャネルへの実験的な取り組みが容易になりました。

このことは、従来のトラッキングや計測がより困難であるデバイスIDに依存しない環境において特に重要です。合成コントロールグループを作成するAdjustの機能により、Sleep CycleはSKANデータの制限を補完できるようになり、マーケティング施策の効果を評価するための強力なフレームワークを得たことで、プライバシー重視の集計データセットに簡単に利用できるようになりました。

Sleep CycleはAdjustのインクリメンタルテストを活用して、以下を達成しました。

• キャンペーンタイプの選択や最適化の目標などのインクリメンタルテストを通して、オーガニックカニバリゼーションが最大で50%もあることが分かり、これを回避するための効果的な戦略を構築
• 予算を80%に増加させた1つのチャネルをテストした結果、イベントよりもインストールに対して予算を増やすべきことを把握
• Androidアプリにおけるインストール数のインクリメンタルリフト（増分効果）に貢献したが、iOSでは逆効果となっていたパートナーを特定

これらのインサイトを活用し、Sleep Cycleは、iOSまたはAndroidのいずれかにインクリメンタルリフトをもたらすことが明らかであるチャネルに対して、自信を持って予算を割り当てられるようになりました。また、同社は広告配置と最適化の目標において、キャンペーンをさらに高度に最適化させ、全体的なパフォーマンスの大幅な向上に繋げることができました。さらに、新しいマーケティングキャンペーンをテストするのに必要な時間やコストを削減できたことで、市場の変化により機敏に対応することが可能となりました。

この結果からも、Sleep Cycleがプライバシー重視のマーケティングの取り組みに焦点を置きながら、マーケティングキャンペーンを最適化して、変化し続けるデジタル市場に戦略を適応させて成長の軌道を進み続けていく上で、この戦略的優位性の達成が極めて重要であったことが分かります。